年度末のご挨拶

皆さまこんにちは。

3月も終わりだというのにまだ桜も咲いていません。今日は午前中は雨。この時期いつも花散らしの雨が降りますが、今回は咲いていないので散るものがなさそうです。早咲きの桜は散ってしまったのでしょうか。 

訪問看護ステーションたいわ松戸、所長の古田です。

たいわ松戸は早いものでもう開設してから２年半が経ちます。

越谷に訪問看護ステーションたいわを設立してから、もう丸４年になります。越谷のステーションは４月から5年目になります。

越谷にたいわを設立した年は新型コロナウイルスが話題になり始めた頃でした。病院を辞め、初めて地域に出てみたは良いものの、新型コロナウイルスによる行動制限等もあり、何をしたらよいかもわかりませんでした。設立に関して母体があるわけでもなく、連携している医療機関があるわけでもありません。さらに新型コロナウイルスの蔓延により病院は面会制限となっていました。家族が入れないのですから、もちろん外部の人間が挨拶に行こうとすることは迷惑でしかありません。

そのような状況でしたので、訪問看護をやるぞ！と思ったからといってそんなに思い通りにいくものではないということを痛感した年でもありました。 

少しずつ地域の皆さまに受け入れていただき、訪問看護ステーションを運営することができ始めた頃、社長から松戸にもたいわを作ろうという話が出ました。理由は単純明快。私の地元だからです。

実は松戸市では働いたことのない私は、伝手も何もないので、開設して大丈夫だろうかという思いも強くありました。しかし、地域の精神医療・福祉の重要性をこの仕事を始めて痛感しましたので、地元にたいわを作ることを決意したのが、2021年の梅雨頃だったと記憶しています。

そこからはあれよあれよという間に準備を進め、地域に挨拶に行き、訪問をはじめ、気づけば2年半もの歳月が流れていました。

もちろん最初は仕事なんてなく、挨拶に行った後にみんなでパン屋に行ったり、なんか良さげなスポットに行ったりしてましたね。そうやって同じ時間を共有するのも大事だったなと今振り返って思います。

今では群馬県渋川市にも設立し、全部で３つの事業所があります。それぞれ地域の特性やスタッフの人柄によって、同じ理念を持っていてもいろいろなカラーが出るのだな、と複数事業所を持っているからこその学びも得られました。

さて、突然何故このような振り返りの文章を書いているかというと、3月末をもって、たいわ松戸の所長を退くこととなったからです。

振り返ってみると、たいわ松戸は本当に人に恵まれていたなーと思っています。開設当初から働いてくれた人も、途中から仲間になってくれた人も、皆素敵な人です。経験豊富なスタッフがいたからこそ、2年半も所長が出来たのだと思っています。とても良い学びが出来たなと思っています。

4月からは心機一転、新しいスタッフが所長になります。任せられる人です。もちろん新しい所長の人柄もそうですが、たいわ松戸を彩ってくれるスタッフの皆がいるから、まかせられるのです。スタッフを信頼できるから、所長を信頼できる。やはり人は宝、人財なのだと思います。そもそも私が所長を続けられたのは、周りで支えてくれるスタッフがいたからです。僕のその都度変わる思いつきに付き合ってくれるスタッフがいたからです。

だからこそ、みんなが働きやすい職場を作ることを目指して動いていこうと思います。

ワークライフバランスが大事な人も、仕事に情熱を燃やす人も、皆が働きやすいことが重要だと思います。精神科訪問看護で常々私が感じているのは支援をする側のこころの余裕です。それはケアの質にも直結すると思っています。なので、来年度からはみんなが働きやすい職場を作るために、より横断的な仕事ができるとよいなと思っています。

訪問看護ステーションたいわを辞めるわけではありません。ご安心ください

看護師として訪問にも伺います。

けれど、少し今までとは働き方が変わっていく予定なので、なんとなく感慨深くなってこのような文章をしたためています。

所長じゃなくなったからこそ出来るなにかを見つけていくのが目下の課題なのかな、と思っています。

ひとつの区切りとして。

来週からは新年度。出会いと別れの季節ですね。

文：看護師　古田